この記事では、私がスターアライアンスの世界一周航空券を実際に買ってみて、事前に知りたかった情報や買い方、少しでも安くする方法をご紹介します。
これから世界一周航空券を購入予定の方の参考になれば幸いです。
スターアライアンス世界一周航空券の概要
スターアライアンス世界一周航空券とは?
スターアライアンス世界一周航空券とは、マイル制の航空券で、その名の通りスターアライアンスに加盟している航空会社を使って世界一周できます。
マイルで買う場合はルールが違うので、ここではお金を払って買う場合のルールを説明します。
全旅程16区間まで行くことができ、途中降機(ストップオーバー※)は最低2回から最大15回までできます。
ただし、同じ都市での途中降機(ストップオーバー)は1回までで、トランジットであれば3回まで同じ都市を利用可能です。
※途中降機(ストップオーバー)とは乗り継ぎ地に24時間以上滞在することで、世界一周の場合スタート地点=ゴール地点以外は全て「乗り継ぎ地」となります
たとえば「東京→シンガポール→ロンドン→パリ→ニューヨーク→東京」と世界一周する場合、東京以外は全て「乗り継ぎ地」となるので、途中降機は1回ずつしかできません。
また、オープンジョー(1つ前の乗り継ぎ地とは違う空港から出発すること)も1区間としてカウントされます。
下記にスターアライアンス世界一周航空券の概要をまとめました。
有効期間 | 1年間。最低旅行日数はエコノミーの場合3日間、ビジネスの場合10日間。 |
航空会社 | スターアライアンスに加盟の航空会社 |
ルール | ・フライトおよびオープンジョーは合計16区間以内。途中降機は2〜15回まで可能。 ・同じ都市での途中降機は1回まで。トランジットは3回まで。 ・太平洋、大西洋を1回ずつ飛行機を利用して横断する必要あり。 ・東回りか西回りのどちらかで、逆回り不可。 |
ワンワールド世界一周航空券との違いは?
ルールの違い
世界一周航空券は、JALなどが加盟しているワンワールドでも購入できますが、ルールが違います。
ワンワールドの場合はスターアライアンスと違い、マイル(≒飛行距離)ではなく大陸の数によって料金が異なります。
また、各大陸ごとにフライト数の制限があります。
今回私たちはヨーロッパでたくさんフライトを利用したく、ワンワールドだと制限に引っかかってしまうため、スターアライアンスにしました。
大陸数が少なく、フライト回数も少ないのであればワンワールドの方が安いことが多いです!
有効期間 | 1年間。最低旅行日数の制限はなし。 |
航空会社 | ワンワールドに加盟の航空会社(15社。スターアライアンスは26社) |
ルール | ・フライトおよびオープンジョーは合計16区間以内。 ・各大陸で区間制限あり。アジア4区間、ヨーロッパ・中東4区間、北米6区間、南米4区間、アフリカ4区間、オセアニア4区間(各大陸で途中降機も回数制限あり) ・太平洋、大西洋を横断するフライトは各1回まで。 ・大陸間移動は東方向、西方向どちらか一方で逆行不可。 |
料金の違い
前述の通り、ワンワールドの世界一周航空券は大陸の数によって料金が変動します。
3大陸のみの場合は、ワンワールドの方が安く済むことが多いです。
スターアライアンスと同じく、下記の料金に燃油サーチャージや諸税などの料金が数万円単位で別途かかります。
クラス | エコノミー | ビジネス | ファースト |
---|---|---|---|
3大陸 | 335,000円 | 656,300円 | 1,003,300円 |
4大陸 | 354,600円 | 780,400円 | 1,182,500円 |
5大陸 | 418,800円 | 895,200円 | 1,370,200円 |
6大陸 | 485,000円 | 978,200円 | 1,495,100円 |
スターアライアンス世界一周航空券の料金は?
マイル(貯まるマイルではなく、移動距離のマイル)によって料金が異なります。
以下の表が基本となりますが、別途燃油サーチャージや諸税がかかります。
座席クラス | 29,000マイル以内 | 34,000マイル以内 | 39,000マイル以内 |
---|---|---|---|
エコノミー | 358,000円 | 422,700円 | 494,600円 |
プレミアムエコノミー | 553,800円 | 632,300円 | 734,800円 |
ビジネス | 705,500円 | 822,000円 | 958,900円 |
ファースト | 1,141,000円 | 1,344,000円 | 1,504,800円 |
私たちは東南アジア→ヨーロッパ→北米→ハワイを回るコースで、16区間使い切って34,000マイル以内でした!
16区間も飛行機に乗れることを考えると、1つずつ予約するよりとっっっっってもお得です!
ただし、ここからさらにかかってくる燃油サーチャージや諸税は基本的に数万円以上になります。
私たちは1人あたり約17万円ほど燃油サーチャージ+諸税がかかりました。
少しでも安くする方法が知りたい方はスクロールして「世界一周航空券を少しでも安く買う方法」をご覧ください!
どの座席クラスがおすすめ?
エコノミーかビジネスが良いですが、余裕があるのであればビジネスクラスがおすすめです。
まずファーストクラスとプレミアムエコノミーをおすすめしない理由は、機材によってはファーストクラス、プレミアムエコノミーの座席がなく、その場合はダウングレードされてしまうからです。
そのため、一番安く済むエコノミーか、かなり割安になるビジネスクラスをおすすめします。
また、ビジネスクラス以上であれば航空会社のラウンジが追加料金なしで使えます。
ラウンジには無料の食事や飲み物はもちろん、場所によってはシャワールームもあるので、長時間のトランジットでも快適に過ごすことができますよ!
座席クラス | メリット | デメリット |
---|---|---|
エコノミー | 安い | ラウンジが使えない/長時間の移動がつらい |
プレミアムエコノミー | 座席が多少快適 | ラウンジが使えない/座席がない場合はエコノミーにダウングレード |
ビジネス | 座席が快適/ラウンジが使える/通常料金を考えるとかなり割安 | 高い |
ファースト | 座席が快適/ファーストクラスラウンジが使える/通常料金を考えるとかなり割安 | 高い/座席がない場合はダウングレード |
エコノミーやプレミアムエコノミーでもラウンジを使いたい方は、楽天プレミアムカードを作っておきましょう!
プライオリティカードを無料で申し込めるので、航空会社のラウンジにも劣らないプライオリティパスラウンジが使えますよ。
また、楽天プレミアムカードは海外旅行保険が自動付帯(クレジットカードを使わなくても補償される)で付いてくるので、世界一周に限らず海外に行かれる方にはかなりおすすめです。
スターアライアンス世界一周航空券が使える航空会社は?
スターアライアンスに加盟している航空会社26社の便が利用可能です。
下記に詳細をまとめました。
航空会社 | 国籍 | 2024年安全な航空会社ランキング | 燃油サーチャージ |
---|---|---|---|
エーゲ航空 | ギリシャ | 26位以下 | あり |
エア・カナダ | カナダ | 24位 | あり |
中国国際航空 | 中国 | 26位以下 | あり |
エア インディア | インド | 26位以下 | あり |
ニュージーランド航空 | ニュージーランド | 1位 | なし |
ANA | 日本 | 7位 | あり |
アシアナ航空 | 韓国 | 26位以下 | あり |
オーストリア航空 | オーストリア | 26位以下 | あり |
アビアンカ航空 | コロンビア | 26位以下 | あり |
ブリュッセル航空 | ベルギー | 26位以下 | あり |
コパ航空 | パナマ | 26位以下 | あり |
クロアチア航空 | クロアチア | 26位以下 | あり |
エジプト航空 | エジプト | 26位以下 | あり |
エチオピア航空 | エチオピア | 26位以下 | あり |
エバー航空 | 台湾 | 14位 | あり |
LOTポーランド航空 | ポーランド | 26位以下 | あり |
ルフトハンザドイツ航空 | ドイツ | 18位 | あり |
スカンジナビア航空 | デンマーク・スウェーデン・ノルウェー | 11位 | あり |
シンセン航空 | 中国 | 26位以下 | あり |
シンガポール航空 | シンガポール | 13位 | なし |
南アフリカ航空 | 南アフリカ | 26位以下 | あり |
スイスインターナショナルエアラインズ | スイス | 26位以下 | あり |
TAPポルトガル航空 | ポルトガル | 17位 | あり |
タイ国際航空 | タイ | 26位以下 | あり |
ターキッシュエアラインズ | トルコ | 16位 | あり |
ユナイテッド航空 | アメリカ | 25位 | あり |
後述しますが、燃油サーチャージがなしのシンガポール航空やニュージーランド航空をできるだけ使うと安く済むのでおすすめです。
スターアライアンス世界一周航空券の買い方
スターアライアンスのWebサイトで購入
この方法が一番安く済みます!
自分でスターアライアンス世界一周の公式サイトから目的地と日程を1つずつ打ち込む必要があります。
正直若干使い勝手が悪く、目的地を日本語で入力すると出てこなかったり、日付の設定が分かりづらかったりするので、何度もやり直しになる覚悟で打ち込みましょう!
私たちは20回ぐらいやり直しました!
目的地と日程の入力が終わったら、そのままフライトの選択(どの航空会社のどの時間の便を利用するかなど)をして、支払いに進みます。
後からルートを変更する場合はお金がかかりますが、日程変更は無料でできるのでとにかくルートが間違っていなければなんとかなりますよ!
スターアライアンスのWebサイトで購入 | |
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メリット | 一番安い |
デメリット | 入力に手間がかかる/トラブルがあったときのサポートが英語の可能性あり |
ANAの電話窓口で購入
スターアライアンスのWebサイトで入力していると、わからないことが結構出てきます。
そこで不安な方は、ANAの電話窓口で疑問を解決しながら予約するのもありです。
この場合、手数料として1人あたり5,500円取られます。
また、電話口で膨大な量のルートを1つずつ伝え、フライトを選んでいくのでかなり時間がかかります。
その代わり飛行機の遅延やキャンセルがあった場合、サポートが日本語で受けられるので安心です。
ANAの電話窓口で購入 | |
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メリット | 日本語でサポートが受けられる/対応が丁寧 |
デメリット | 電話で伝えるのが大変/手数料がかかる(5,500円/人) |
旅行代理店で購入
世界一周堂やHISなどの旅行代理店で購入することも可能です。
ただし、3つの方法の中で1番高いです。
その代わりプロに依頼するのでルートの提案をしてもらえたり、サポートも手厚かったり、ホテルやツアー、他の交通手段などの相談も一緒にできたりと、1番楽かつ安心でもあります。
私は自分で手配したのでホテルや交通手段、行きたい場所のリサーチにかなりの時間を費やしています。
あまり時間がない方やリサーチが好きではない方は、少し高いですが旅行代理店に依頼するのもいいんじゃないかなと思います。
旅行代理店で購入 | |
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メリット | 日本語でサポートが受けられる/提案をしてもらえる |
デメリット | 高い(HISは初回見積もりで3万円程度) |
世界一周航空券を少しでも安く買う方法
なるべく燃油サーチャージがない航空会社を選ぶ
航空券そのものとは別途でお金がかかる燃油サーチャージは、路線によっては数万円にもなるのであなどれません。
スターアライアンスだとシンガポール航空とニュージーランド航空が燃油サーチャージ無料なので、できるだけ使うようにすることをおすすめします。
私たちはアジアからヨーロッパに移動する長距離路線をシンガポール航空にして、5万円ほど節約できました!
燃油サーチャージではないですが、イギリスの空港は諸税が高いので注意です!
燃油サーチャージが安い時期に発券する
燃油サーチャージが安い時期に発券するのもおすすめです。
そもそも燃油サーチャージは石油価格を元に2ヶ月ごとに価格が改定され、その価格は改定の1〜2ヶ月程度前から発表されます。
また、燃油サーチャージの料金は飛行機に乗る月ではなく、航空券を購入した月のものが請求されます。
そのため、燃油サーチャージは今航空券を買った方が安くなるのか、2ヶ月後あたりに買った方が安くなるのか事前にわかります。
まだ時間に余裕があるようであれば、最新の燃油サーチャージ情報を調べて安い時期に発券しましょう!
為替レートを見極める
スターアライアンスの航空券の料金や、追加でかかる燃油サーチャージや諸税は為替に影響を受けます。
そのため、為替を見極めて少しでも円が強い時期に買うとお得に買うことができます。
これに関しては確実にこの時期が安いということは誰にもわからないので、少々運任せではありますが、為替によって料金が大きく変わる可能性もありますよ!
マイルを使う
マイルがたくさんある方は、マイルを使って買うこともできます!
エコノミークラスであれば、38,000マイルから世界一周航空券を購入することができます。
ただし、マイルで購入する場合は途中降機が最大8回(通常は15回まで)になったり、フライト区間は12区間(通常は16区間)になったりと制限が少し多いです。
また、燃油サーチャージや諸税は別途かかるので、お金の支払いは避けられません。
マイルで世界一周航空券を買った場合の詳しいルールや必要マイル数についてはANAの公式サイトをご覧ください!
世界一周航空券を使ってお得に世界一周しよう!
世界一周をするのであれば、1つずつフライトを予約するのではなく、世界一周航空券を使った方が大体の場合はお得です。
また、LCCではなくフルキャリアのため、機内食や飲み物も無料で提供されて、荷物も多くなければ追加料金がかからないので快適なフライトを楽しめます。
世界一周を検討されている皆様の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!