アラスカの中でもオーロラ出現率が高いと言われるフェアバンクスには、敷地内でオーロラ鑑賞ができるホテルがあります。
中でも空港から近く、アクセスが良い「パイクスウォーターフロントロッジ」に宿泊して実際にとってもきれいにオーロラが見れたので、ご紹介します。
オーロラを見る目的であれば、オーロラが出現したらすぐ外に出られるバンガロータイプに泊まるのがおすすめです。
山の中にオーロラを見に行くツアーもありますが、このホテルではその必要性を感じませんでした!
パイクスウォーターフロントの概要
アクセス
パイクスウォーターフロントへは、フェアバンクス国際空港から車で2分、フェアバンクス駅からは車で8分で行くことができます。
バスもあるにはありますが、かなり時間がかかるのでおすすめしません。
また、空港↔︎ホテル間の無料送迎サービスもあるのでぜひ利用しましょう!
料金
時期によって大きく異なりますが、冬季は1泊2人で27,000円前後、夏季は51,000円前後となっています。
アラスカはかなり物価が高いので、どこに泊まっても割と高いです。
パイクスウォーターフロントロッジでは空港送迎があるためレンタカーやタクシー代は不要で、オーロラツアーに参加しなくても宿から見えるので、総合的に考えるとコスパは良いです。
周辺観光
徒歩圏内にはこれといった観光地はありませんが、オーロラの季節は気温がマイナス20度以下になるのであまり出歩かないと思います。
車で行ける観光地としては下記が挙げられます。
周辺観光地 | 概要 | ホテルからのアクセス |
---|---|---|
アラスカ州立大学博物館 | アラスカの自然や文化、歴史を学べる。星野道夫さんの写真の展示もあり。 | 車で8分 |
パイオニア・パーク | 遊園地や博物館がある。冬季は犬ぞり体験も。サーモンなどがビュッフェスタイルで食べられるレストランが人気。 | 車で5分 |
クリーマーズ・フィールド・アット・クリーマーズ・フィールド・ミグラトリー・ウォーターフォウル保護区 | アラスカの生き物たちのための自然保護区。渡り鳥が見られる。ハイキングや散歩にも◎ | 車で9分 |
Chena Village Living Museum | アラスカのネイティブアメリカンの文化や暮らしの屋外ミュージアム。ネイティブアメリカンがルーツのガイドさんから学べる。 | 車で11分 |
時期によってはクローズになっている可能性もあるので、ホテルのフロントなどで最新情報を聞くことをおすすめします。
パイクスウォーターフロントのルームツアー
客室
今回宿泊した「バンガロー ガーデンビュー」についてご紹介します。
部屋はバンガロータイプと普通のホテルタイプがありますが、バンガロータイプのほうがすぐオーロラを見に行けるのでおすすめです!
バンガロータイプの部屋の外観はこんな感じです。
1棟1部屋という感じなので、周りの音も気になりませんでした。
ちなみに夜はこんな感じで、バンガローの外に出るとすぐオーロラが見えます!
周囲に高いビルなどもないのでしっかり見ることができますよ。
ベッドはキングサイズで広々でした!
寝心地も良かったです。
キッチンは一応ついているのですが、なんと食器類は一切ありません。
包丁やまな板などもないので調理はできず、買ってきた冷凍食品を電子レンジでチンしたり、カップ麺にお湯を注いだりといったことしかできません。
冷蔵庫は割と大きかったので、長期で滞在する場合はまとめ買いして冷蔵庫に入れておきましょう!
作業ができるぐらいのデスクと椅子もありました。
送迎などを予約できる電話も備え付けられています。
クローゼットにはアイロンとアイロン台もありました。
ずっと防寒着を着ているのであまり使う機会はなさそうです。
暖房器具はこちらのヒーターのみでしたが、これが強力で部屋は暖かかったです。
エアコンもありますが、夏季しか使えないのでスイッチを入れないようにしましょう!
また、強力なヒーターの副作用なのか、部屋はとんでもなく乾燥します。
気になる方は卓上加湿器などを持っていくと良いかもしれません。
ベッドサイドには1人がけのソファもありました。
オーロラ待ちをしているときに便利です。
水回り
お風呂はシャワーとバスタブが一体になっているものの、バスタブにしっかりお湯をためられます。
フェアバンクスの冬は本当に寒いので、熱めのお湯をためて湯船に浸かれるのはありがたかったです。
ドライヤーは洗面所に固定されているので、洗面所でしか髪を乾かすことができません。
体が冷えているとつらいので、お風呂ではしっかり体を温めておきましょう!
トイレもきれいでした。
海外のホテルでは珍しく、ティッシュが用意されていたのが嬉しかったです。
また、アメニティとしてシャンプー、コンディショナー、ボディソープ(固形せっけん)、ボディクリームが用意されていました。
部屋の中はとても乾燥するので、ボディクリームがあるのがありがたかったです。
ベランダ
各バンガローにはちょっとしたベランダがついており、ここからオーロラが出ているか確認することもできます。
ちなみに奥に写っている、椅子が何客か置いてある場所は焚き火台です。
夜になるとホテルの方が焚き火をつけておいてくれます。
パイクスウォーターフロントの朝食
有料で朝食ビュッフェをつけることも可能です。
周囲には飲食店が少ないので、つけておくと便利です。
メニューは簡単なアメリカンスタイルで、チキンナゲットや卵料理、ソーセージやベーコンなどが用意されていました。
毎日少しだけメニューが変わりますが、大きくは変わりません。
野菜はゼロです(笑)
ワッフル焼き器もありました!
真ん中の機械からワッフルの生地をカップに出し、自分で焼きます。
焼き上がりはこんな感じ!
簡単にできる上に焼き立てのワッフルが食べられるので、これは嬉しかったです。
パイクスウォーターフロントのその他施設
ロビー
ロビーは広く、座るところがたくさんありました。
モノポリーや積み木など、自由に使えるちょっとした遊び道具も用意されていました。
アラスカにゆかりのある絵がたくさん飾られています。
ギフトショップ
受付すぐ横のギフトショップでは、お土産や軽食、飲み物などを購入できます。
写真を撮り忘れてしまいましたが、日本メーカーのカップ麺もあり、お昼ご飯や夜食もここで調達できます。
ただ食品は豊富なわけではないので、ホテルに着く前に空港などで買っておくか、送迎(有料)を依頼して近くのスーパーまで行って調達したほうがいいと思います。
私たちはしっかり防寒をした上で徒歩40分の距離にある最寄りのスーパーまで行ってみましたが、道中の景色もきれいで道も整っていたので余裕で歩けました!
オーロラハウス
敷地内にはオーロラ待ちをするための小さな施設がありました。
ガラス張りなので建物の中からでもオーロラが見えます。
座るところは多いので、満員になることは少なそうです。
ただ、先に1グループ中にいるとちょっと気まずいです・・・(笑)
暖炉も付いているので中は暖かいです。
オーロラシアター
昼間の暇つぶしには、敷地内にあるオーロラシアターがおすすめです。
ホテルから独立した建物になっています。
中ではオーロラに関する短い動画が上映されています。
私たちが行ったときは、人が全くいませんでした。
シアターの席以外にも座る場所があります。
バンガローやホテルの部屋から出てのんびりしたいときに良さそうです。
ビリヤード台もありました!
こちらも日中行ったら誰もおらず、貸切状態でした。
ライブラリー
ホテルの中にはライブラリーもあります。
アラスカに関連する本や健康に関する本など、英語の本ばかりですが無料で読むことができます。
サウナ
ドライサウナとスチームサウナもあるのですが、私が滞在したときは4日間ずっと修理中で使えませんでした。
ドライサウナはフィンランド式、スチームサウナはアロマが使われているようです。
レストラン
すぐ近くに「Pike’s Landing」というレストランがあります。
アメリカンな雰囲気で、メニューもハンバーガーなどアメリカンなものばかりです。
ハンバーガーがおいしいのですが、ビールも頼むと2人で11,200円ほどと高額でボリュームもすごいので、毎晩このレストランというのは色々つらいかもしれません。
屋外施設
寒すぎてあまり外にはいられませんでしたが、屋外にも色々ありました。
上の写真はおそらく、アラスカにいるワタリガラスの模型だと思います。
余談ですが、アラスカのカラスは大きいです。
鉄琴のようなものもありました。
凍っていましたが、音はちゃんと鳴りました。
ちなみに向こう側は凍っているチェナ川で、私が行ったときは氷が薄くて危ないので立ち入り禁止になっていました。
パイクスウォーターフロントに泊まった感想
良かったところ
よかったところは、なんといってもオーロラが部屋から出てすぐに見えたことです!
その他にも、下記のように色々満足な点がありました。
- 部屋から出てすぐオーロラが見れた
- 空港から近かった
- 空港送迎があった
- ホテル内で食事ができた
- ホテル内で暇潰しができた
オーロラ鑑賞は当たり前ですが夜になるので、基本夜ずっと待機することになります。
私たちは夜交代で仮眠をとりつつ、1時間ごとぐらいで起きてオーロラ待ちをしました。
私たちが宿泊したパイクスウォーターフロントロッジのバンガローでは、部屋の窓やベランダからオーロラが出現しているかどうかわかるので、暖かい部屋の中で快適に待つことができました。
オーロラが出現したときは3秒で部屋の外に出て広い空を眺められるので、「こんな簡単にオーロラが見れるの!?」と驚きました。
山奥で仮眠を取りながらオーロラを待つツアーもありますが、宿泊費とツアー代がかかってかなり高額になるので、「人工的なあかりが全くないところで見たい」と言ったこだわりがない場合はパイクスウォーターフロントで十分だと思います。
イマイチだったところ
全体的には満足な滞在でしたが、あえて残念なところを挙げるとすれば、下記です。
- 朝食が毎日ほぼ同じだった
- サウナが修理中で使えなかった
- キッチンに食器などが全くなく、使えなかった
- レストランがアメリカンなメニューしかなかった
- 防寒着の貸出がなかった
私たちはオーロラさえ見られて、暖かく清潔な部屋で眠れればいいなという期待値で行ったので、そこまで不満は感じませんでした。
ただ、サウナやキッチンに期待をして行かれると残念な気持ちになるかもしれません。
また、防寒着の貸出がなかったのと、私たちは世界一周中なこともあり手持ちの防寒着が少なかったので、高額なダウンを買うか迷いました。
結果的に、ヒートテックや薄手のロンT、ニットやウルトラライトダウンなど持っている長袖を全て重ね着することで乗り切りました(笑)
ちなみにオーロラを外で見ているときは、とにかく肌が露出しているところが冷たくてつらいので、絶対に顔を覆うフェイスカバーのようなものがあったほうがいいです。
フェアバンクスはマイナス20度を下回るほど寒いので、息やまつげも凍ります(笑)
フェイスカバーはAmazonや楽天で簡単に見つかるので、行く前に買っておきましょう!
意外とアラスカの空港などでは売られていなかったです。
パイクスウォーターフロントでオーロラ鑑賞しよう!
また、フェアバンクスに行くなら、星野道夫さんの「旅をする木」を読んでおくことをおすすめします!
フェアバンクスの地で長年暮らし、本気で向き合ってきた星野さんが紡ぐ言葉からは、アラスカの美しさや力強さが伝わってきます。
アラスカ愛に溢れた優しい文章で、読んでいるだけで心が洗われるかのような傑作です。
また、アラスカのベストシーズンや服装についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
フェアバンクスは、3泊すれば90%以上の確率でオーロラが見られると言われているほどオーロラ出現率が高い地域です。
みなさんも無事オーロラが見られるよう、心から祈っています。
最後までお読みいただきありがとうございました!